今週の一言 2014年1月23日

 1月23日はハバクク書1章1-11節を学びました。

 預言者ハバククはエレミヤの同時代人です。ハバククという名前の意味は「小さいもの」と言われます。ハバクク書の持つ「交読文」的な文体から、祭司職にあった預言者と推測されています。ハバクク書の著作年代は紀元前598年の直前です。彼はエレミヤと同じように新バビロニア帝国軍の侵略を預言し、それが神の裁きの道具であると語ります(6節)。政教一致した古代国家において祭司は「公務員」です。公務員の国策に反する政治的発言はご法度です。もしかすると「ハバクク」はペンネームであったかもしれません。職場で小さくならざるをえない状況が生んだ偽名の可能性があります。

 今年の干支は午ですが、聖書では馬はあまり良い印象のものではありません。馬は軍馬・軍隊の象徴です(8節)。新バビロニア帝国は騎兵を用いて、軍事的侵略行為を方々に行っていました。そしてそれは中央集権的な収奪を目的としたものでした。「どの顔も前方を向き」(9節)とあります。この前方は「東方」とも訳し得ます。エルサレムから見て東方に新バビロニア帝国の首都バビロンがあります。ハバククは、エルサレムで略奪されたものが東方のバビロンに「砂を集めるように」運ばれる様を予見しています。ヘブライ語でバベルとバビロンは同じ綴りです。東方にそびえるバベルの塔は中央集権的収奪国家の象徴です。巨大な権力なくして巨大建造物は完成しないからです。軍馬はそのような国家の道具です。

 新共同訳聖書が「不法」「暴虐」と訳している言葉の含意はすべて「暴力」です(2・3・9節)。今日的には「嘲笑」(10節)も暴力と解し得ます。軍隊の本質は、暴力組織であるということにもあります。

収奪と暴力、この二つは罪そのものです。ハバククは新バビロニア帝国を批判しつつ罪とは何かを語ります。「そして彼らは有罪とされる。なぜなら自分の力(が)自分の神に(なるからだ)」。自分の力を自分の神とすること、これが罪です。(11節)。(JK)