2018/11/14今週の一言

『朝日新聞』の読者投書欄に、プロ野球の日本シリーズのあり方に対する疑義が述べられていました。「両リーグの1位同士の戦いではない場合、それが本当に日本一を決めることになるのか」という批判です。セパ交流戦も定着し、パ・リーグ6球団の観客動員数もセ・リーグに匹敵するレベルに達しています。この際に、次のような思い切った仕組みの転換を図ってはどうでしょうか。

  まず12球団を一つのリーグにまとめ、4チームずつの3地区(北・東・西)に分割します。ペナントレースは、3地区の総当り戦を中心に行います。ただし、交流戦の要領で必ず他地区の全チームとも対戦することとします。

  地区で最高勝率のチームは、プレーオフ進出権を得ます。これにより3チームの進出が確定します。

  3地区の2位チームのうちで最高の勝率チームもプレーオフ進出権を得ます。これをワイルドカード枠と呼びます。

  ②と③の4チームを勝率順に並べ、1位と4位、2位と3位が対戦することとします。7回戦で先に4勝したチームの勝利とします。その際に、勝率または順位を参考に上位のチームにアドバンテージをつけます。たとえば、1位と4位なら2勝、2位と3位なら1勝、あるいは勝率2分につき1勝など。

  ④の勝者2チームで日本シリーズを争います。

 ワイルドカード枠を複数チームで争う場合もありえます。地区1位の3チームのいずれかよりも勝率が高い2位以下のチームが複数存在する場合です。たとえば北地区の1・2・3位が、東地区・西地区の1位よりも勝率が高いという時、北地区の3位がプレーオフに進出できないことは不合理です。この事例の場合には、北地区2位対3位をプレーオフ第1ステージとして5回戦で対戦させます。アドバンテージも④と同様につけます。

 この他にも、選手の給与の総額に上限を設けることや(サラリーキャップ制度)、最下位球団から順に優先してドラフト指名権を与えることなど、戦力の均衡を図ることが重要です。また、北陸や四国など球団がない地域から合計3チーム増やして3地区5球団ずつの15チームによるリーグ戦にすることも考えられます。

1リーグにしDH制に統一すれば、大谷翔平選手のような二刀流も輩出しやすいでしょうし、日本シリーズでの葛藤を予防できます。また地区別にすることで交通費支出を抑えることもできます。当面セパ両リーグのトップを共同代表に据えれば大きな混乱も無いように思います。JK