2021/12/29今週の一言

12月18日からパウチという保護犬を飼うことになりました。

パウチはほぼ真っ白な雑種です。ところどころに茶色のぶちがあって、三毛猫風な外観。推定5歳、野山で生後1年間を過ごし、保護されてから4年が経過して、我が家の一員となりました。

犬にも性格があるものだとつくづく思わされます。人格ならぬ犬格とでも言うべきでしょうか。

前にいたリックという茶色のセッター犬は、今思うと本当に甘えん坊でした。飼い主である私と少しでも離れると不安を感じて吠えたり方々におしっこをしたりと手を焼かせました。その反面、しっぽを振りまくる愛嬌があったので人間にかわいがられるタイプの犬でした。犬に心を開かず(特に和犬に対して)人間には心を許す。散歩も面倒くさがりドッグランに連れて行っても草ばかり食べるという、およそ狩猟犬らしからぬ犬でした。閉じ込められていた間に筋肉が衰えていたことも関係していたのかもしれません

リックに比べてパウチはとても自立しています。糞尿を24時間我慢することがゆうにできます。ほとんど声を発しません。家の中では自分の居場所(バリケンの中)から離れようとせず、おやつで釣ることもできません。人間に媚びないのです。徐々にわたしたちを信用するようになってきましたが、心の中は狼のように尊厳を保ったままです。人間の世話になりたくないのでしょう。

パウチは散歩が大好きです。散歩を準備する物音を聞くと、この時ばかりは喜んでバリケンから出てきます。そしてどれだけ長距離を歩いてもケロッとして、「まだまだ歩けるぞ」感を漂わせながら帰宅し、餌を完食します。見ると肩の辺りや後ろ足の筋肉は隆々と盛り上がっています。無口なパウチが声を出すのは、散歩中に限られます。「もっと早く歩くか、できれば走ってほしい」とわたしの顔を見ながら督促をする時だけです。

世田谷公園の落ち葉がお気に入りで、必ずといってよいほど落ち葉の上で用を足します。野山で育ったからでしょうか。そしてよその犬と友だちになろうとします(特に和犬に!)。しかし楽しく談笑する飼い主たちの交わりを避けます。

二匹の犬の全く異なる個性に、創造主の御業を見る思いです。 JK