5/25今週の一言

5月25日の「聖書のいづみ」では出エジプト記27章1-21節を学びました。「祭壇」(1-8節)、「幕屋を囲む庭」(9-19節)、「常夜灯」(20-21節)という小見出しが新共同訳聖書に付けられています。

祭壇は犠牲獣を燃やすための場所です。寸法は、縦2.3m×横2.3m×高さ1.4mの大きさです。祭壇は青銅で覆われ、祭具も青銅製に統一されています。青銅が用いられることはソロモンの神殿においても同じです。この祭壇は、幕屋を囲む庭の中に設置されました。

幕屋を囲む庭は、聖所と至聖所が一体となった「幕屋(ミシュカン)」(縦13.5m×横4.5m×横4.5m)の外側をすっぽりと覆うように設けられます。「幔幕」(9節)を張り巡らし、世俗の領域と神聖な領域を区分けするかたちの庭です。庭の大きさは22.5m×45m。「幔幕」は、今までの「意匠家の描いたケルビムの模様の垂れ幕」(26章1・31節)や、「つづれ織り」(同36節・27章16節)とは異なった単語が用いられており、目の粗い布であったことを示唆しています。

神聖な領域に格付けがなされています。最上級は幕屋の奥にある4.5mの立方体である至聖所です。その次は、幕屋の入口から三分の二までの直方体(4.5m×9m×4.5m)の聖所です。その次に神聖な場所が、幕屋を囲む庭です。天井が塞がっていないので、外の世俗領域とも接しています。幕屋を囲む庭を出れば神聖な領域ではなくなります。この格付けは、ヘロデの神殿の中庭においても継承されます。パウロは非ユダヤ人を境内の神聖な場所に連れ込んだという疑いで逮捕されています(使徒言行録21章28節)。

このような格付けを反映して、幔幕の柱の台座は青銅製(聖所の壁板の台座は銀製)です。聖所の入り口の幕と、庭の入り口の幕はほぼ同じ素材ですが、前者の柱は金箔で覆われ、鉤も金製です(26章36-37節)。

「幕屋(ミシュカン)」の別名は、「会見の天幕(オーヘル・モーエード)」(27章21節の「臨在の幕屋」の直訳)です。幕屋という言葉には、「神が宿る臨在の場所」という意味合いが含まれています。それに対して会見の天幕には、「神と定められた時に顔を合わせて会う」という意味が込められています。

常夜灯の油を絶やさないようにするのは大祭司アロンの務めです。礼拝が神の前で、神と出会う行為であることを示唆します。そして毎週の面談予約を誠実になし、綿々と続けることに意味があることも示唆します。JK