2025/01/29今週の一言

今回はナオミ、ユダ部族の女性です。ナオミにはエリメレクという夫と、その夫との間に二人の息子がいました。一家四人は飢饉が起こった際に、隣国モアブへと移住します。その後、夫はモアブで死に、二人の息子はモアブ人女性と結婚しました。

移住して十年後息子たちは死にました。飢饉も止んでいます。ナオミはベツレヘムに帰ることを決意します。そして息子たちの妻のうちルツという名前のモアブ人女性が、彼女についてくることとなりました。

古代社会において女性たちだけで生計を立てることは著しく困難です。職業に就くことが許されていなかったからです。女性たちは家や家長の庇護のもとでのみ暮らすことができたのです。ナオミは、自分たちを救済する親戚がいるかどうかを探します。彼女の武器は法律です。

申命記24章17-22節には、非イスラエル人寄留者(ルツ)や夫と死に別れた寡婦(ナオミ)が生存するための権利が明記されています。畑の刈り入れや摘み入れの残りを、彼女たちは無償で入手する権利を持っているのです。

申命記25章5-10節にナオミを保護する法律があります。エリメレクの家名を存続させるためにエリメレクの親戚は努力しなければならないからです。家名存続という名目で、息子の妻ルツが親戚の誰かと結婚することができるならば、その家の中でナオミもルツも救われます。

ナオミはルツに法律上の権利を教え麦畑で働かせ、二人の生きる権利を行使します。そして雇い主である豪農ボアズがエリメレクの親戚であることに目をつけ、ルツに求婚させます。これらの計画はことごとく的中し、法律の規定通りに手続きが進められ、ナオミとルツを支えてきた女性たちによる祝福のもとボアズはルツと結婚し、オベドという孫がナオミに与えられます。JK