8月5日、またもや米軍機が沖縄に墜落しました。そしてまたもや、日米地位協定に基づく、米軍側の不誠実な調査や報告がなされるのだろうと予測します。大学の敷地内に墜ちた時でさえも、日本側は捜索・差押がまったく許されませんでした。
同協定を廃する必要があります。しかし、同じような協定がほかの土地で適用させられるべく作られたらただのたらい回しです。やはり、同協定の根拠法たる日米安全保障条約にさかのぼって考えるべきでしょう。米軍基地の存置を肯定し、日本を核の傘の下に置いているのは、この二国間軍事同盟のための条約なのですから。
9条改憲反対の人にも沖縄をはじめとする在日米軍基地存置賛成・安保賛成の人がいます。安保のおかげで日本が重武装しなくても米軍が代わりに日本を守ってくれると考えるからです。米軍基地のおかげで9条を実現できているという立場です。そのためなら沖縄の犠牲もやむを得ないと考えるわけです。
本当に米軍がいたおかげで日本は安全だったのでしょうか。「抑止」って本当に有効だったのでしょうか。今まで多くの仮想敵国が喧伝されてきました。ソ連・中国・北朝鮮。本当にこれらの国は米軍がいるから来なかったのでしょうか、これからも来ないのでしょうか。
仮に上記の安全神話が真実だったとしても、憲法に違反する条約をつくって良いのでしょうか。その条約に従う理由があるのでしょうか。具体的な被害が主権者に及んでいる以上、「高度に政治的な判断は統治機構・政治部門に委ねる」という態度で最高裁判所が憲法判断を回避するのは不正義ではないでしょうか。
仮に上記の神話が真実だったとしても、沖縄に4分の3の在日米軍基地を集中させる理由にはならないでしょう。特定の誰かの犠牲の上に平和を成り立たせて良いと考えるならば、それは不正義の是認です。義のないところに平和はありません。
そして本当に上記神話は真実なのでしょうか。米軍がいることで危険な目に遭っているということが事実なのではないでしょうか。時々起こり、しかも確実に時々起こる事故や性暴力事件は、安全を買うための小さなリスクと言えるでしょうか。莫大な思いやり予算を投じてでも価値があると言えるでしょうか。また、自分とは関係無い人の苦労、少数の人の苦労と斥けられるでしょうか。これらの言い逃れはわたしたちの良心を蝕む論法です。
わたしの考える解決は、安保条約を違憲と断じて廃すること(一方当事者の一方的通達後一年で廃止できます)、在日米軍基地を一掃し自衛隊も武装解除すること、憲法9条を世界遺産に登録し国連憲章に憲法9条を書き込ませること、全世界中で非武装・非核化(原子力含む)を実現することです。世界中に散らばる米兵もきっと家に帰りたいと思っていることでしょう。
国境を超えて金儲けをしている「死の商人」や、それと癒着している政界による「9条解釈改憲」も、いよいよ集団的自衛権を憲法上許されるとするというところまできました。これを許せば9条は完全に死文と化すのではないかと危惧します。自衛隊にも海兵隊機能を持たせたいとか、小型の核兵器ならばよろしいなどなど、内閣法制局長官をすげ替えてでもゴリ押しするつもりです。
参議院選挙の結果、自民・維新・みんな・公明の四党で参議院の総議席の3分の2が確保されました。公明党が賛成できる改憲原案はいつでも発議されます。具体的には、プライバシー権、知る権利、環境権、自衛隊の明記などの条文を加える改憲原案です。もし自衛隊が憲法上明記されれば、自民党政権が作り上げてきた不誠実な解釈改憲の積み重ねが、明文となるわけです。
今という時は平和憲法にとっての最大の危機です。真っ暗闇ですが希望の光を灯し続けて、真の解決を祈り行動したいと思いました。68回目のヒロシマの日。
※追記、集会のご案内。8/25(日)午後2時-4時「草の根憲法フェス」。場所:泉バプテスト教会。わたしにできる反改憲運動、若い人たちと一緒に考えましょう。18歳以上が国民投票有権者です。