以下はいづみ幼稚園父母の会の礼拝説教です。
「安心して行きなさい。」マルコによる福音書5章34節
今日の聖書は5月の暗唱聖句です。
この言葉はイエスがとある女性に語った言葉です。その女性は、出血が止まらないという病気を患っていました。数十年間です。2000年前の古代パレスチナの話です。治療法があるわけでもありません。いや現代社会も大して変わらないかもしれません。COVID-19の治療法は特にあるわけではないからです。
いささか神がかった話ですが、イエスは奇跡的治癒を施したというのです。しかし問題は残ります。彼女は自分の地域共同体に帰ることを恐れます。なぜなら「血は汚れている」という迷信があったからです。女性が土俵に上がれないことと同じ考えです。一度出血が止まらないという病気にかかった人に、いつまでも差別偏見のレッテルが貼られ、それが不安の元となります。そこにイエスは、安心して(シャローム)行きなさいという言葉をかけます。わたしはあなたを一人の人として尊重するという宣言です。
子どもたちを分け隔てなく見ること、子どもたちに隣の人を分け隔てなく見るようにと教えること、わたしたちの幼稚園が大切にしていることです。
JK