2018/01/31今週の一言

 当教会も「団体会員」となっている「公正・平等な選挙改革にとりくむプロジェクト(とりプロ)」(事務局長:城倉啓)について紹介いたします。
 とりプロは、選挙の仕組み全体を改善していこうという活動です。選挙の仕組みには、①どのような選挙制度を選択するかという問題や、②選挙権・被選挙権を持つ有権者の範囲の問題、③選挙運動として何が認められるのかという問題、④選挙の必要経費を誰が負担するのかという問題等があります。これら全ては「公職選挙法」と、その関連法規で定められています。とりプロは、公職選挙法を改正する活動です。2014年秋に始まった活動ですが、2025年までの抜本改正を目標として掲げています。
 選挙の仕組みを変えるためには、必ず法律を改正しなくてはいけません(憲法47条)。言い換えれば、選挙で選ばれる国会議員自身の手によって国会で法律化しなくてはいけないということです。ここに、固有の難しさがあります。力士が土俵を作るならば自分の体格に合った大きさを選ぼうとするでしょう。
 とりプロは、三つの活動で選挙の仕組みを変えようとしています。①有識者による「選挙市民審議会」を運営して、学者・法律家たちに公職選挙法改正案を作成させる、②趣旨に賛同する与野党の国会議員に「公職選挙法改正議員連盟」を結成させ、①の法律案を国会に上程させる。③イベント等によって、公職選挙法改正のための世論を喚起する。現在までのところ、①「選挙市民審議会」は2016年11月30日に立ち上がり、②趣旨賛同国会議員は30名以上となり、③関連イベントも100人規模で複数回行うまでになりました。
この度、選挙市民審議会は、2年間に渡る法改正案策定作業のとりまとめとして、『選挙・政治制度改革に関する答申―21世紀の選挙民主主義の確立に向けて』を発行しました。これを世に問うことによって、改正機運を高め、国会議員への働きかけを強めたいと願っています。
2/4に、選挙市民審議会の3名の共同代表(片木淳:早大行政学教授、只野雅人:一橋大憲法学教授、三木由希子:情報公開クリアリングハウス理事長)による<『答申』発行記念シンポジウム>を開催いたします。『答申』の中身を、一般市民と報道関係者に紹介・説明し、趣旨賛同議員にもスピーチをしてもらう予定です。
「公正」は神学用語でもあります。自治を旨とするバプテスト教会からの発信は民主社会への貢献となり、証となるでしょう。『答申』1冊1,000円です。お求めは牧師まで。とりプロURL https://toripuro.jimdo.com/  JK