6月28日から7月5日は「神学校週間」です。主に西南学院大学神学部に通う学生の授業料全額と生活費支援のための献金を募る期間です。最近は地方連合立の神学校(東京バプテスト神学校・九州バプテスト神学校)の奨学金にも割かれるようになりましたが、神学校献金の主たる使途は西南神学生のための奨学金です。なぜなら西南神学部が、日本バプテスト連盟の「教派神学校」だからです。
現在日本バプテスト連盟は機構改革のために「総会検討委員会」「これからの連盟検討委員会」を設置し議論を重ねています。連盟財政の主たる収入である、加盟教会から捧げられる「協力伝道献金」が減少を続ける中、連盟の結成意義を再確認する必要があります。果たして全国に290ある加盟教会は、何のために日本バプテスト連盟を構成しているのでしょうか。連盟の行う「協力伝道」というものが、再定義されなくてはいけません。連盟全体を挙げて、「協力伝道献金」をつぎ込んで行うにふさわしい「協力伝道」活動の絞込み/選択と集中が急務です。
わたしなりの協力伝道の再定義は、「協力伝道とは、加盟教会の伝道に協力することである」です。連盟がなすべきは全加盟教会のインフラ整備です。加盟教会が毎週日曜日の礼拝を行うことができるように、物心両面で支援をする。礼拝を司る牧師の供給・讃美歌や礼拝式文や奏楽CDの改訂発行などを通して、全加盟教会が確実に礼拝をできるように、連盟が教会に仕え教会の伝道を後押しするのです。
こう考えていくと連盟が行う協力伝道活動の中で必ず残るものの一つが、「教派で牧師を共有する」ということになります。その際に、今までおろそかにされていた点をきちんと詰めるべきだと考えます。三つあります。
一つに神学生時点での生活支援だけではなく牧師となってから、さらに引退してからの生活も支援する仕組みづくりです。現在、全国壮年会連合が神学校献金運動を担い、引退後の年金については連盟総務部が担務しています。これを統合し全体で献身者の全生活を支える仕組みにしてはどうでしょうか。
二つ目に兼職を苦にしない牧師の養成です。神学校に入学する前から、また在学中にも、「ほとんどの教会が人を雇用できる経済状況ではないので、連盟内の牧師は兼職せざるをえない」ということを前提にした伝道者養成が必要です。
三つ目に教派(包括団体)として宗教法人日本バプテスト連盟が、牧師の「資格認定」をすることです。加盟教会すべてに一定水準以上の牧師が供給されなくてはインフラになりません。牧師の不祥事で責任が問われるのは連盟なのですから、連盟は人事に権限を持つべきです。人権・職業倫理は必修科目です。JK