以下は幼稚園の終業式のお話です。
昨日近所のスーパーで年少組のお友だちに会って、「ワンちゃん元気なの。今どこにいるの」と聞かれました。一瞬ひるんで、「リックは死んだよ。天国に行ったんだよ」とわたし。
「なんでワンちゃんは天国に行ったの」
「神さまがそうしたんだよ」
「ふーん。神さまはなんでそうしたの」
昨日の夜、神さまはなぜリックを天国に行かせたのかを考えました。それをみなさんにお伝えします。それは「終わらないと始まらないことがある」ということです。
いま毎朝散歩をすることにしています。下馬一丁目や二丁目をぐるりと一周歩きます。実はリックが生きていた時に日替わりでそういうコースを一緒に散歩していました。最初は一人で歩いていると寂しいばかりだったのですが、段々変わってきました。目をつむると心の中にリックがよみがえるのです。生きていた時にはなかったことが始まりました。
今までなら少し離れていると「おしっこしてはいないか」「いたずらをしていないか」「寂しがっていないか」など、リックの心配をしていましたが、今はそういうことはありません。いつも心の中にリックがいるからです。みなさんも心の中のおうちを広くして、お別れするお友だちや、なくなったおじいちゃん・おばあちゃんを、たくさん迎え入れてください。
二学期が終わらなくては三学期は始まりません。2020年が終わらなければ2021年は始まりません。リックが天国に行ったわけは、「終わると始まることがある」ことをわたしに教えてくれるためだったと思います。
今日、年長さんは球根を植えると聞きました。こどもさんびか135番『きゅうこんのなかには』をプレゼントしたいと思います。
1 球根の中には花がひめられ、さなぎの中から命はばたく。寒い冬の中春はめざめる。その日、その時をただ神が知る。
3 いのちの終わりはいのちの始め。おそれはしんこうに、死は復活に。ついにかえられるえいえんの朝。その日、その時をただ神が知る。
イエス・キリストがなぜ生まれ、死なれ、よみがえらされたのかを考える季節に寄せて。JK