以下は、いづみ幼稚園の入園式の日に保護者向けにお話した内容です。
ご入園おめでとうございます。また、わたしたちのいづみ幼稚園を選んでくださってありがとうございます。
1949年から下馬の地で幼児教育に携わっているいづみ幼稚園の保育の特徴をこの場を借りて申し上げたいと思います。漢字一文字で言い表せば「自」という字です。
「自」はさまざまに結びつきます。
たとえば「自律」。自分のことは自分でできるようになる生活力を育みます。まずは身の回りの持ち物の管理から始まります。
たとえば「自立」。立つことや歩くことは人間の基本的な動作です。昨今は体幹を鍛えるという言われ方もされますが、さまざまな意味で「自分の足で立つ」ことを徒歩通園や園外保育によって育みます。
たとえば「自然」。高尾山の山登りや、新潟での雪遊びで自然に触れあい、自分よりも大いなるものを知ります。自然はわたしたちの視野を大きく広げます。自分の小ささを知ることにもなります。これらすべては神の創った世界です。
たとえば「自由」。子どもにとって大切なことは自分の好きなように好きなだけ遊ぶことです。わたしたちの幼稚園は「英才教育」をほどこしません。教育の目的は人格の完成にあります(教育基本法1条)。その人自身になることが重要なことです。わたしたちが自由であることの根拠は、神の自由にあります。神は、「なりたい者になる」方です(出エジプト記3章14節)。
最後に「自治」です。子どもは成長するにつれ、自分だけの遊びが発展・展開して、友だちと一緒に遊ぶことが楽しくなっていきます。共通の遊びにはルールが必要となります。子どもたちが自分たちで自分たちを律するルールを作って楽しむ時、自治が完成します。わたしたちの幼稚園は保護者のみなさんの協力なしには成り立ちません。これもまた自治の一貫です。この自治の根拠は教会にあります。
どうぞ三年間よろしくお願いいたします。 JK