以下は幼稚園の合同礼拝で子どもたちにした聖書のお話です。
「安心して行きなさい」(マルコによる福音書5章34節)。今月の暗唱聖句をみなさんはよく覚えました。
「行ってきます」「行ってらっしゃい」。毎日みなさんもこのような挨拶をしていることと思います。幼稚園に行く時も、幼稚園でお父さん・お母さんとお別れする時も、「行ってきます」と言い、「行ってらっしゃい」と返される。挨拶は大切です。気持ちよく一日を過ごせるようになるからです。
ある女の人がイエスさまと会った時のことです。お別れする時にイエスさまは「おうちに戻りなさい。行ってらっしゃい」と言います。ところが女の人は気持ちよく「行ってきます。これからおうちに帰ります」と言いませんでした。さわやかに挨拶できないことでもあったのかな。イエスさまは、「大丈夫だから、行ってらっしゃい」と言い続けます。
みなさんはなぜ幼稚園に行きたいと思うのでしょうか。幼稚園に楽しいことがあるからでしょう。おともだちと遊ぶことが楽しいからでしょう。だから元気よく「行ってきます」と言えるのです。山登りも同じです。仲間と一緒に山に登ると楽しいということを知っているので、「行ってきます」と言えます。楽しい所に人は集まるし、そういう所には「行ってらっしゃい」とも言いやすいものです。
もう一つあります。時々、「幼稚園に行きたくない。おうちが良い」と言うおともだちがいますね。もうすみれ組さんにもそういう人はいなくなったかな。お父さんやお母さんが必ずお迎えに来てくれるということが分かると、「行ってきます」が言いやすくなるのです。おうちに帰るとおじいちゃんやおばあちゃんが必ずいて、「お帰りなさい」と必ず言われることを知っていると、安心して「行ってきます」と言えるのです。
難しい言葉でこれを「信頼」と言います。「行ってらっしゃい」「行ってきます」を爽やかに言うためには、相手を信じることが必要です。明日も大切なご挨拶を交わし合いましょう。JK