今週の一言 2013年8月16日

8月15日に名古屋教会で憲法についての講演いたしました。その後、四日市教会の加藤英治牧師宅に一泊させてもらいました。加藤さんはわたしの一学年上の先輩です。その夜は積もる話をお互いにし旧交を温めました。そして、彼の好意で四日市に住んでいる一人の旧友と14年ぶりに懐かしい再会を果たすことができました。

Mさんご夫婦は、わたしの最初の赴任地である松本蟻ケ崎キリスト教会の教会員でした。現在は四日市教会に教籍を移しています。5年ほど前にご夫婦で松本から、娘さんご家族の住んでおられる四日市の施設に入所されたのです。

夫君はすでに召天されていることや、Mさんご本人も認知症が進んでいると聞いていました。調子が良いときには教会の礼拝に参加するけれども月に一度程度とのこと。寝たきりの日も多いそうです。

「お会いした時にこちらの顔を覚えていらっしゃるかしら。ご無理を強いるのも悪いし、お話ができるといいけれど」などなど、不安を感じながらお見舞いに伺いました。考えてみればもう80台半ばには達しておられるはずです。

開口一番、「城倉先生、お変わりなくお元気そうですね」と言われ、すべての不安は吹き飛びました。確かに寝たままの姿勢ではありましたが、はっきりとした声で、にこにこと笑顔で応対してくれました。まったくあの時のままです。「最近は表情を表されない日もある」と後で加藤さんに聞きましたが、そのような情報が嘘のような満面の笑顔。自然と思い出話に花が咲きました。

毎週の祈り会にご夫婦でお見えになっていたこと、毎月の家庭集会を開催してくださっていたこと、その時の茶菓がおいしかったこと、特にお茶屋の娘さんだったMさんの出されるお茶がおいしかったことなどなど、短時間のおしゃべりではありましたがとても楽しいひと時になりました。

松本蟻ケ崎教会を辞した時の送別会の中でMさんから言われた言葉を帰り道に思い出しました。「自分の子どもより年下の牧師を招聘したけれども、そのようなことを感じたことは一度もなかった」。またお会いしたいと思わされる再会でした。み心ならば。(JK)