2026/02/04今週の一言

今回はヨセフという男性。創世記37-50章の物語の主役です。

ヨセフは父ヤコブと母ラケルの間に生まれました。母は弟ベニヤミンの出産時に亡くなったので、ヨセフとベニヤミンは母の召使だったビルハ(彼女もヤコブの妻の一人)の天幕で、異母兄たち(ダンとナフタリ)と共に育ったと推測されます。

ヤコブは数多い息子たち娘たちの中で、ヨセフを偏愛します。その依怙贔屓に嫉妬した異母兄たちによって、ヨセフは身ぐるみ剝がれて半殺しにされた上でエジプトに売り飛ばされてしまいます。十七歳の時です。

ヨセフには異能がありました。他人の見た夢を解釈し、将来起こる出来事を予見するという才能です。冤罪を被り異国の地で投獄された後も、この特別な力によって彼は釈放されます。そしてファラオ(「王」の意)の夢を解釈し、来るべき飢饉の際に大国エジプトが採るべき政策を提案した功績によって、ヨセフはファラオの宰相に抜擢されます。三十歳の時です。

自分の提案した穀物の中長期備蓄計画を推し進めるヨセフ。その間、エジプトの祭司貴族アセナトと結婚し、二人の息子(マナセ「忘れさせる」、エフライム「増やす」)を授かりました。七年の大豊作の後、予測通り連続する大凶作の年がやってきました。ヨセフは蓄えていた穀物を国内住民に売り、買うことができない者たちには所有土地を代価とします。飢饉の長期化に伴い国内の土地は国有化され、エジプト住民はファラオの労働者/奴隷/礼拝者となりました。

飢饉は西アジア全体にも広がっていました。ヨセフの「父の家」も、穀物を求めてエジプトに来ます。意外な形で異母兄たちとヨセフは再会をいたします。様々な思いが去来する中、ヨセフは老父ヤコブ以下親族全員をエジプトに引き取ることを決めました。辛酸が彼の品位を練り上げたのでしょう。約束の地での埋骨を希望しながらヨセフはエジプトで死にます。百十歳でした。JK