今週の一言 2013年4月18日

 4/18の祈り会ではアモス書5章16-26節を学びました。
 イエスさまは「永遠のいのち」のことを「尽きることなくわき出る活ける水(泉)」にたとえられました。そのことと対応して預言者アモスは、「公正(ヘブライ語ミシュパート)を洪水のように、正義(同ツェダカー)を大河のように尽きることなく流れさせよ」(5:24)と語りました。恵みによって与えられた永遠のいのちを輝かせて生きる生き方の一例は、公正と正義を行うことにあります。
 ボストンマラソン大会で痛ましい事件が起こりました。米政府は「テロリストの仕業」と断定し捜査当局はサウジアラビア人の家を捜索しました。結果証拠は発見されず、予断と偏見に満ちた見込み捜査だったことがわかりました。不公正な判断です。ミシュパートは公正な裁判を含意します。暴力行為を行った人への適正・公正な裁判が偏見なく行われることを望みます。
 隣国北朝鮮の軍事的挑発が大きく報じられています。そのような報道が予断と偏見を助長しないようにと願います。たとえば、朝鮮学校への差別待遇や、そこに通う子どもたちへの暴力行為などは筋違いの反応です。またこの類の扇動はPAC3などの迎撃ミサイルの購入増や、9条改憲にも悪用される可能性があります。公正な目が必要とされます。
南ユダ王国出身者のアモスは、わざわざ出向いて隣国北イスラエル王国で預言活動をした、ユニークな預言者です。アモスが今、韓国に居たなら多分北朝鮮に赴くのだろうなと想像します。そこで彼は何を語るのでしょうか。
北朝鮮では、かつての日本と同じく「神ならぬもの」が神とされ、王として君臨しています。そのような社会においては、人が人らしく扱われません。これがツェダカーのない状況です。国内における貧富差と、国外への軍事拡張路線、これはアモスが批判した北イスラエル王国の政策とよく似ています。
 アモスがもし韓国や沖縄に居たなら、多分日本にも来るのだろうと想像します。おそらく彼は、かつての日本と同じように戻ろうとしている日本社会を批判するでしょう。憲法改悪による天皇制強化・思想統制・軍備増強・貧富差放置、これはアモスが批判した北イスラエル王国の政策とよく似ています。
 冷戦構造が唯一残存している東北アジアで、正義を行うことが必要とされています。(JK)