2022/02/16今週の一言

幼稚園の父母の会主催で、ニットデザイナーの広瀬光治さんを講師にお招きして講演と手編みの講習会を行いました。生まれて初めて指編み(リリアン編み)を習い、その楽しさの一端に触れることができました。

講演に大変感銘を受けました。広瀬さんは子どものころから、いわゆる「男らしい」遊びが苦手だったそうです。むしろ「女らしい」ものに興味を示し、お年玉をためてバービー人形を購入するほどだったとか。小学校の体育でも男子で一人だけサッカーではなく全女子に混ざってポートボール。担任の教師は、広瀬さんの「ポートボールを」という申し出を快く承諾します。

編物に触れたのは小学校の図工の授業が最初だったそうです。課した編み方以上に創意工夫をして課題を提出した広瀬さんに、図工教師は心から讃嘆し、「編物を続けなさい」と励まします。この二人の教師との出会いが重要だったと広瀬さんは振り返ります。

ご本人によると広瀬さんの周りには、「男のくせに編物なんてするものではない」という言い方をする人がいなかったのです。1955年生まれの広瀬さん。その時代に驚くべきことです。家族も、商業高校の同級生も、近所の女性たちも、みな広瀬少年の編物の才能を、「男らしさ」というもので潰さなかったことに、良い意味の衝撃を受けました。大人の責任とはそういうものなのでしょう。

社会的に形成され後天的に植え付けられた「男らしさ」や「女らしさ」を、「ジェンダー」と言います。ジェンダーという規範は、男らしくない男性や、女らしくない女性を苦しめます。広瀬さんは男女共同参画社会実現というテーマでしばしば講師として招かれるそうです。確かにジェンダー批判が男女協働の基礎となります。

イエス・キリストの福音は、わたしたちを全ての「~らしさ」から解放し、真に「自分らしく」生きることへと向かわせます。JK