2022/06/01今週の一言

今般の日本バプテスト連盟「機構改革」は漸進的に行われます。最も早い変化は選挙に現れます。理事・監事・総会役員選出のための新しい仕組みは、次の選挙から導入されます。本年6月から8月にかけて各役職の候補者の届出がなされ、2023年2月の定期総会で全選挙の結果報告が承認される運びです。

この選挙の一つの目玉は独特の「クオータquota制」にあります。「男性かつ教役者」の改選理事に占める割合を4割までと制限するのです。また男性も6割以内、教役者も6割以内に制限されます。現在は選挙で選ばれる理事10名のうち「男性かつ教役者」は6人。また教役者のみに焦点を合わせると9人います。理事会は加盟教会の「縮図」となっていません。ここまでの偏りは、政策判断の偏向を生じさせうるものと考えられます。理事会のクオータ制に準じて、主任監事と議長も「男性かつ教役者」は重任できないこととなりました。

もう一つの目玉は、加盟教会が直接候補者を推薦することができるようにしたということです。候補者本人の承諾と、候補者所属教会の同意があれば、理事10名・監事2名・総会役員2名の定数分だけ教会は推薦できます。今までは候補者選考委員会が候補者を総会議場に推薦し、代議員たち(1名から3名まで)は数分間で判断し投票をしていました。これからは自分たちで候補者を推薦し、それぞれの教会が長い時間をかけて候補者を吟味し、大切な1票(理事10名・監事2名・総会役員2名の完全連記)を投じることになります。国連と同じく、大きな教会も小さな教会も平等に「1教会1票」です。

この選挙を成り立たせる要件は、候補者の数です。候補者が大勢挙げられなくては、クオータ制はうまみを発揮できません。選挙運動も盛り上がりませんし、候補者の吟味も適切になされません。さあ加盟教会の出番です。「誰をわたしは遣わそうか。わたしたちのために行くのは誰か」(イザヤ書6章8節私訳)。JK